匠に学ぶ

1.活動の概要

飫肥中学校では、1年の総合的な学習の時間の項目の1つに「匠に学ぶ」を設定している。

これは、地域で伝統的な技能を受け継いでいる方々に実技指導をしていただく体験活動を通して、技能そのものと、それを継承し続けている方々に対する畏敬の念を抱かせるとともに、ものを大切に扱うということに関して考えを深めさせることをねらいとしている。

1年の総合的な学習の時間の年間計画に沿って、教職員とコーディネーターが分担して、地域の技能士の方々や県の技能士協会等に連絡をとり、生徒数に合わせた講師の派遣数や材料等準備をお願いした。

生徒は事前に、印章・畳・板金の3種類から希望するものを選び、学年全体を3つのグループに分けておいた。

学校では、事前に講師の方の話の聴き方や体験活動についての心構え等を指導された。また当日は、講師の方々より、道具や材料の安全な扱い方について十分説明していただいた。

活動後に感想を書くことによって、この体験を生徒たちの心情にしっかり定着させるとともに、講師の方へのお礼の手紙として届けることにしている。

生徒たちは、3種類のどの技能についてもほとんど予備知識はなかったが、それがかえって興味をわかせる原動力となり、しっかり話を聞き熱心に作業に取り組んでいた。講師の方々も「みんな、一生懸命にやってますね。」と感心されていた。

生徒の中から伝統技能を継承してくれる子どもたちが出てくるとうれしいと話される方もあった。