4.現状と課題
13.刑を終えて出所した人に関する問題
(1)現状と課題
刑を終えて出所した人やその家族に対しては根強い偏見や差別意識があります。刑を終えて出所し社会復帰を目指す人たちは、本人に真摯な更生の意欲があっても、就職に際して差別されたり、住居等の確保ができなかったりするなど、現実はきわめて厳しい状況にあります。
刑を終えて出所した人が、社会の一員として円滑な生活を営むためには、本人の強い更生意欲や努力とともに、家族・職場・地域社会など周囲の人々の理解と協力が欠かせません。
(2)指導の在り方及び配慮事項
社会教育においては、家庭・地域社会や行政機関とも連携を図り、刑を終えて出所した人やその家族に対する偏見や差別意識を解消していくための教育を推進する必要があります。
指導においては、以下の点に配慮することが必要です。
- 刑を終えて出所した人の更生のために、その人のプライバシーを保護し、社会から排除しないという考え方に立つようにする。
- 刑を終えて出所した人やその家族が、差別や偏見に傷つき、苦しんだり悩んだりすることがないようにする。